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本棚を作った話

床から天井までフルに使える本棚が欲しいと思い既製品をいろいろ探してみたが、いい感じのものが見つからなかったので自分で作ることにした。清く正しい本棚の作り方を一通り読んでみたら、自分にも出来そうな気がしたのだ。製作に着手したのが2015年6月、組み立てたものの塗装が面倒で放置期間を挟み、2016年6月にすべての工程を終えた。

もしこれから本棚を作ろうという人があれば、まずは清く正しい本棚の作り方を熟読してほしい。そのうえでこの記事の内容が参考になれば幸いである。

構想

基本的な考え方は、清く正しい本棚の作り方の第2章「設計編」に詳しいのでそちらを参照されたい。 今回は所持している本の傾向や設置スペースから、収容する本の基本サイズをA5判に決定した。床から天井までの高さと勘案して、本棚全体の高さをA5判9段分とし、上4段、下5段に分割することにした。間口は600mm、使用する板厚は18mmとし、全体でH約2200xW600xD約180mmの本棚を2本作ることに決めた。 棚板の支持は後から各段の高さを変更できるように、ダボを使うことにした。

資材調達

清く正しい本棚の作り方の第3章「材料編」には、材料はホームセンターではなく材木屋で買うべしと書かれているが、作業にあてられるのが土日ということもあり、ホームセンターで調達することにした。本体構造用に1800x900のラワンランバーコア合板を3枚、背板用に同寸のシナベニヤを4枚購入し、木取り図を渡してカットしてもらった。カットの精度はといえば、必要十分な範囲だったと言っていいだろう。組み立て時にあまり困った記憶がない。

組み立て

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ダボ穴と木ネジの下穴の位置を罫書きして、ドリルドライバーでダボ穴を開けたり木ネジを締めたりして組み立てた。材料を買いに行ったのが土曜日で、翌日曜日の夜にはここまでの形になった。

塗装

周囲の壁紙に合わせて全面白にしようと思ったが、この選択は茨の道だった。塗装工程は、おおよそ下記のような段階を踏んで行われた。

  1. 塗装面にペーパー掛け(#60→#120)
  2. 水で溶いた砥の粉を塗布して目止め
  3. ペンキで塗装

一般的に、塗装を行う前にはその対象の表面を整えることが必要である。まず第一にペーパー掛けで表面の粗さを均一にする。第二に、ラワン材は微小な穴が多く、そのまま塗料を乗せると穴に吸われてしまうので、砥の粉を塗ってこれを塞ぐ。この作業を行った上でようやく塗料を乗せられるのだが、それも何回かに分けて重ね塗りを行う。白のペンキは薄く塗っただけだと下地の色が透けてしまうので、各面5回くらい重ね塗りしてまあ平気かなという具合になった。

ペーパー掛けは端材で作ったiPhone 6 Plus大のホルダー、砥の粉を塗るのは100均で買ったスパチュラ、塗装は幅およそ10cmの刷毛で行ったが、「本体構造用に1800x900のラワンランバーコア合板を3枚」使っていることから単純計算で6畳分の面積を処理する必要があり、それは手のひらサイズのツールにはあまりに広すぎた。結局、組み立てが終わった翌々週の週末に1本分の構体だけ塗装して息切れし、残りの棚板ともう1本分を塗装するやる気を出すまでに1年近くかかってしまった。

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1年後にたどり着いたtipsだが、棚板を塗装するときはこの画像のように側面に木ネジを打っておくと、取っ手になったり立てかける壁に塗料が着かなかったりして作業性がだいぶ良くなった。

端材の利用法

木材を規格サイズで調達する都合上、どうしても端材が出る。端材をどのように利用するかについては清く正しい本棚の作り方ではあまり語られていないので、今回作ったものを紹介したい。

突っ張りパーツ & 化粧板

地震のことを考えると、高さ2mを超える家具はやはり何らかの形で固定しておきたい。そこで、ホームセンターで見つけたアジャスターボルトを不要な棚板に取り付けて、突っ張りパーツとした。 f:id:azmin:20160918131401j:plain

定期的にネジが緩んでいないか確かめる必要があるが、ちゃんとネジを締めれば多少引っ張ったくらいではビクともしない程度には固定することができる。

突っ張りパーツを隠す化粧板は背板の端材から作った。この画像では分かりにくいかもしれないが、裏側にプラ製のアングル材とD型ゴムを取り付け、ゴムを天井と突っ張りパーツの底板に押し付けることで動かないようにしている。

スペーサー

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不要な棚板をさらに細くカットして、本の後ろに設置した。上の画像のように背表紙を押して本を傾けることができるようになるので、ぎっしり詰めても取り出しやすくなる。以前バイトしていた本屋で、商品をぎっしり詰め込みがちな文庫の棚によく仕込んでいた。

現在

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本棚はまだ埋まっていない。それどころか、しまい切れていないカメラやレンズがスペースの1/4近くを占拠している。本当に必要なのは本棚ではなく防湿庫だった。